ご存じですか？あなたに最適な「1人前」

一般的な「１人前」とは？

よく「焼肉１０人前食べたよ」とか、「餃子は3人前くらいペロリかな」という話を聞くことがあります。

なんとなくお肉を10皿食べたのかな？とか、餃子15個くらい？と想像してしまいますが、一体世に言われる「1人前」はどれくらいの量の事なのでしょうか？

「1人前」という言葉を辞書で調べてみると、この様に説明されています。

１人前【いちにんまえ】：名詞　／　一人が一回の飲食で食べたり飲んだりするのに適切と考えられる量の食べ物や飲み物。

身近なものだと、例えばパスタなどの場合、1人前＝100ｇ（乾麺）と表記されていたり、焼肉などは一皿100gくらいが1人前の目安とされています。

しかし、近隣のラーメン屋さんの「小ラーメン」などは、麺・具材・スープを合わせて1kgくらいのボリュームで提供されていたりもします。

この例に限らず、様々な１人前を調べてみると、メーカーや飲食店によって「適切と考えられる量」は、かなり異なっていることに気が付くかと思います。

「ダイエットのために1人前だけしか食べていないけど、体重が増えて困っている」という方は、まず今の自分にとって適切な量がどれくらいかを考えてみると良いでしょう。

自分の必要エネルギー（カロリー）を把握しよう

一日の必要エネルギーの簡易な算出方法はこのようになります

【標準体重】×【生活程度】＝【一日の必要エネルギー】

※標準体重は、あなたの身長に対するBMI22の体重

　【標準体重】　＝　身長（ｍ）×身長（ｍ）×22

　例：身長170cmの人は1.7×1.7×22＝【63.5】kg

※生活程度は、あなたの1日の活動レベルの軽～重度から選択

　【生活程度】軽度：【25~30kcal】あまり身体を動かさない（デスクワーク）

　　　　　　　中度：【30~35kcal】身体を良く動かす

　　　　　　　重度：【35~40kcal】1日中身体を動かす（数時間重労働）

　例①：身長170cmで［生活程度：中］の方の必要エネルギー例

　　　　63.5×30kcal＝【1905kcal】　1食あたりの摂取目安→635kcal

　例②：身長145cmで［生活程度：中］の方の必要エネルギー例

　　　　46.2×30kcal＝【1386kcal】　1食あたりの摂取目安→462kcal

　例③：身長185cmで［生活程度：中］の方の必要エネルギー例

　　　　75.3×30kcal＝【2259kcal】　1食あたりの摂取目安→753kcal

例②身長145cmと例③185cmの方の比較だけでも数値に差がありますが、これに生活程度の違いまで考えると、1食当たりの摂取目安は人によって相当の差があることが解ります。

しかしメーカーや飲食店は、すべての人に対して一律で、「一人前」の飲食物を提供をするのです。

ダイエットや肥満の解消を考える時には、一度必ずこの計算を行い、自身の適切量を把握しましょう。

身近な「1人前」をよく見てみよう

最近では、コンビニやスーパーの商品だけでなく、ファミレスやお弁当屋さんでもカロリー表示を行っているところが増えてきていますが、これは肥満の解消やダイエット、疾病予防の観点からも、とても良い傾向です。

しかし、メーカーや飲食店で提供されているお弁当・定食の1人前は、「オーバーカロリー」なものが割と多いのです。

一般的によく見かけるメニューの例ですが、結構なカロリーであることがわかります。

もちろん低カロリーでバランスの良いメニューもありますが、ハイカロリーメニューが多くなる理由として以下の事が考えられます。

• 事業者の目的が、利用者を「満腹」にさせて満足度を高め、「リピーター」を獲得することを優先している為、ボリュームがあるものが多い
• 肉・脂・糖質の多い商品は人気があるので、総じてカロリーが上がってしまう
• 作ってから時間がたっても保存がきくように、揚げ物や味付けの濃いもを多用している

外食が太りやすいといわれる理由は、こういったところからも伺えます。

今の自分に必要な「1人前」を選択することが大切です

今回、自分の必要エネルギーの計算をしてみて、一食当たりの目安カロリーの低さに驚いた方も多いのではないでしょうか。

他人の決めた「1人前」を食べ続けた結果、体重が増えていたのであれば、その量はあなたにとって最適でなかったと考えられます。

まずは自分にとっての最適な量を知り、選ぶ習慣を身につけることで、体重の増加を回避し、理にかなって減量に向かうことが出来るのです。

是非この機会に、日頃食べている「1人前」へ興味を持ってみてくださいね。

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