「痩せるために運動」はもう古い!挫折しないために、するべき事 

肥満の解消やダイエットに運動は必要ですか?

肥満やダイエットにお悩みの方から、「痩せるためには、運動もしなきゃダメですよね。」という質問を多く受けます。

キャスラップでは、「肥満解消やダイエットの為に、特に運動を始める必要はありません。」と常に答えています。

確かに運動をすれば、心肺機能を高めたり筋肉量を増やしたりと、身体に良いことは多々ありますが、それでもおすすめは出来ません。

今回は、ダイエット開始時に運動が不要な理由や、運動とのかかわり方について解説していきます。

ダイエットに運動をおすすめしない理由

労力のわりに効果が薄く、効率がとても悪い

一般的に1kgの脂肪を燃焼させるためには、7000kcalの運動(フルマラソン2回/85km程度)が必要と言われています。

例えば週に4日、毎回5kmのジョギングをしている人の場合、1ヵ月で約80km少々の距離を走るので、それだけの労力を費やして、ようやく1kgの脂肪しか燃焼させられないのです。

しかし、肥満やダイエットでお悩みの殆どの人にとって1kgという数値は、日常的な過食やむくみで発生する「誤差レベル」です。

元々運動していなかった人が一念発起で1ヵ月頑張ったけど、目に見えた効果もなく疲れてしまうだけで、その結果ダイエット自体にも嫌気がさしてしまったというケースは数多くみられます。

また、「運動したから、ご褒美で食べてもいいよね」と言いながら、食事の量が増えてしまう悪循環にはまるリスクもあります。

せっかく健康回復や減量に関心を持って取り組み始めたのに、運動をすることで逆戻りしてしまうのは本末転倒ですね。

ダイエットで着手する優先順位において、運動は下位である

体重を減らしたい時に最優先で行うべき事は、体重が増えてしまった原因を改善することです。

肥満の原因は、食べ過ぎ、ストレス、不規則な食・生活習慣、睡眠不足、運動不足、ホルモン異常など様々ですが、9割以上は過食が原因と言われていますので、優先的に食事の改善からしっかりと着手する事が肝要です。

人間は、新しい習慣をひとつ身に付けるのに、最低でも2週間はかかると言われています。

そして2つ同時進行で身につける事は、脳の性質上極めて困難な事なのです。

もしあなたに強靭な意思力があり、忍耐力がずば抜けていれば、運動と食事の同時進行で、見事にダイエットを達成できるかもしれません。

しかし、挫折する人の多さを見る限り、ダイエットで運動と食事制限を同時に始めることは、全くおすすめできないのです。

健康の為に始めたはずが、虻蜂取らずに終わるばかりかモチベーションまで下げてしまう可能性もあるので、ダイエット開始段階で運動という選択肢を外す方が、成功率は格段に上がるでしょう。

かなりのリスクを伴う

ダイエットの為に運動を始めようとする方は、ついつい昔の体重のイメージで身体を動かし始めますが、それはとても危険な事です。

もし体重が以前より10kg増えている場合は、10kgのお米を背負いながら運動していることを想像してください。

冷静に考えれば、膝や腰に及ぼすダメージが相当なものになるのは理解できるでしょう。

また肥満の人で、心臓血管系のトラブルをお持ちの方は要注意です。

心臓は安静にしているときでも、血液を全身に送り出すポンプとして活動し、酸素を運んでいます。

運動をすると体はより酸素を必要とし、心臓の動きを大きく早くします。

急に運動をはじめると、心臓は体が必要とする大量の酸素を急いで全身に運ぼうと無理をし、心臓に負担がかかります。

それにより、一見健康そうな人であっても、何らかの心臓病により、突然死にいたることがあります。

普段からあまり運動をしていない人は、心臓のポンプ機能が低下しているため、このリスクが増します。

また、冬の季節は、気温の低下で血管が収縮し詰まりやすくなるため、さらに危険になるともいわれています。

急な運動が原因で死亡となる疾患は、35歳以下では、肥大型心筋症が過半数だといわれています。

それより上の年齢層は、冠動脈硬化が関連していることが大部分だといわれています。

また、冠動脈硬化が軽微であったとしても、急な運動を持続することで、冠動脈内に血栓が発生する可能性もあるため、十分な注意が必要です。

関節を痛めたり、心血管系のトラブルに見舞われるリスクを考えると、やみくもに運動を始めるべきでない事が理解できるでしょう。

日常の習慣的な「活動量を増やす」という発想

キャスラップでは、痩せるための運動を新たに始める事はお奨めしていませんが、日常的に身体を動かす習慣作りは推奨しています。

太っている人の多くは、ゴロゴロしたりすぐ座ったりするなど、身体を極力使わないようにする習慣がついているので、運動を新たに始めるという発想ではなく、身体を動かして「活動量を増やす」習慣作りを意識すると良いでしょう。

日常生活の中で活動量を増やせる事例

  • 電車では座らないようにする
  • 少しずつ階段を使うようにする
  • こまめに部屋掃除をして体を動かす
  • 食後やテレビを見る時にゴロゴロしない
  • 歩くときは姿勢よくきびきび動く
  • ドライヤーをかける時は、膝が痛まない程度にスクワットをする

運動とのかかわり方について

冒頭にも述べましたが、運動は身体にとって、とても良いことです。

筋肉量が増えれば太りにくい身体になる事も確かですし、ストレスの解消にも役立ちます。

しかし、ダイエット開始時に運動を推奨しない大きな3つの理由があることを、しっかりと理解しましょう。

・ダイエットの成功率を上げるため。

・モチベーションを維持するため。

・安全にダイエットに取り組むため。

ダイエットを始める時は、食事や生活習慣の改善を優先的にしっかりと行い、体重を減少させましょう。

そして、健康状態が良好な状況になったら、徐々に軽い運動から始めていきましょう。

健康的に痩せた暁には、存分に運動を楽しんでくださいね。

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